スマホを見すぎた日に試したい「脳のリセット法」5選

頭のたいそうメモ(読みもの・コラム系)

はじめに

ついついスマホを長時間見続けてしまった日、気づけば頭が重く感じたり、考えがまとまらなかったり、物事に集中できなかったという経験はありませんか?
現代では、仕事の連絡やスケジュール管理、SNS、動画視聴、ニュースのチェックなど、あらゆる場面でスマートフォンを使用する機会が増えています。
とても便利で手放せない存在である一方で、無意識のうちに脳が多くの情報処理をしており、知らず知らずのうちに疲労が蓄積しているのです。

こうした「脳疲労」を感じたときに、ぜひ取り入れてほしいのが「脳のリセット法」。
意識的に脳を休ませ、頭の中を整理し、気持ちを落ち着けるための方法です。
リセットすることで思考がクリアになり、眠りの質がよくなったり、翌日の集中力が高まるなどのメリットも期待できます。

今回は、スマホを見すぎたときに手軽に実践できる「脳のリセット法」を5つ厳選してご紹介します。
どれも特別な道具は必要なく、すぐに始められる簡単なものばかりです。
忙しい毎日の中でも、ちょっとした時間を使って、ぜひ試してみてくださいね。

1. 1分間の深呼吸をする

深呼吸には、副交感神経を優位にし、緊張をほぐしてリラックス状態へと導く強い効果があります。
特に現代人のように常に情報に触れ、スマートフォンの画面を見続ける生活では、無意識のうちに交感神経が優位になりやすく、心身の緊張状態が続いてしまいます。

スマホを見たあとは、視覚や思考が刺激され続けているため、まずは意識的に「何もしない時間」を作ることが非常に重要です。
そのために効果的なのが、1分間の深呼吸。
目を閉じて、鼻からゆっくり息を吸い込み、肺に空気をためるイメージでキープし、次に口から少しずつ時間をかけて息を吐き出していきます。
この流れを1分間続けるだけで、脳が情報処理をいったん中断し、疲労感や過緊張が和らいでいくのを実感できるでしょう。

また、深呼吸はその手軽さから、寝る前や作業の合間、通勤電車の中など、あらゆるタイミングで実践できます。
特に寝る前に行うことで、自律神経が整い、入眠しやすくなったり、睡眠の質が向上したりと、翌日のコンディションにも好影響を与えてくれます。
習慣として取り入れることで、ストレスへの耐性が高まり、集中力の回復にもつながっていきます。

2. 目を温める

スマホのブルーライトや画面の強い光を長時間見続けることで、目のまわりの筋肉は知らず知らずのうちに緊張してしまいがちです。
目が疲れると、まぶたが重くなったり、視界がぼやけたりするだけでなく、脳も一緒に疲れてしまいます。
そこでおすすめなのが、目元をじんわり温めるケア。

蒸しタオルや市販のホットアイマスクを使って、目元を優しく包み込むように温めましょう。
5〜10分程度温めるだけで、目の周辺の血流が改善され、こわばった筋肉が緩み、心地よいリラックス感が得られます。
さらに、目元の温かさが神経を介して脳に伝わることで、脳全体の緊張も和らぎ、リフレッシュ効果が高まります。

また、テレビやスマホを一切見ない「目を休ませる時間」を意識的につくることも大切です。
部屋を少し暗くして、目を閉じてじっとするだけでもOK。
静かな音楽や自然音を流しながら、目と脳の両方を休ませる時間を持つことで、日常的な疲労回復にもつながります。

3. 軽いストレッチや散歩

長時間スマホを見ていると、同じ姿勢を取り続けたり、画面に夢中になって無意識に前かがみになったりして、首や肩、背中まわりの筋肉がこわばり、血流が悪くなってしまいます。
血流の滞りは、身体だけでなく脳の働きにも影響を及ぼすため、適度なストレッチで筋肉をほぐすことが非常に効果的です。

たとえば、肩や首をぐるぐると大きくゆっくり回すだけでも、血流が促進されて、頭がスッキリしたような感覚が得られるはずです。
腕を上に伸ばして背中を反らせたり、肩甲骨を意識して肩を動かしたりと、全身をゆっくり伸ばすストレッチもおすすめです。
呼吸を止めず、ゆったりとしたペースで行うのがポイントです。

さらに、もし時間があれば、5〜10分の軽い散歩を取り入れてみてください。
家の周囲を少し歩くだけでもOKです。
特に自然の多い公園や緑道などを歩くことで、視界にやさしい緑色が入ってきて、精神的な安らぎとともに脳がリフレッシュされやすくなります。
外の空気を吸うだけでも、気分が切り替わり、脳の疲れを軽減する手助けになります。

4. 白い紙に手書きで自由に描いてみる

スマホやパソコンばかり使っていると、「見る」「読む」「入力する」といった受け身の作業に偏りがちになります。
特にデジタル機器の使用では、画面から情報を一方的に受け取ることが多く、創造的な思考や能動的な発想が抑制されやすくなる傾向があります。
その結果、思考が停滞しやすくなったり、アイデアが浮かびづらくなったりすることもあるのです。

そんなときにおすすめしたいのが、白い紙にペンで自由に何かを書く、あるいは描いてみるというアナログなアクションです。
文字でも、図形でも、絵でもなんでも構いません。
日記のように今日の出来事を書き出してみたり、テーマを決めずに頭に浮かんだ言葉や形をランダムに書き並べてみたりするだけでもOKです。
とにかく「正解」を求めず、思いついたまま手を動かしてみることが大切です。

このような手書きの作業では、スマホやPCではあまり使われない脳の領域が刺激されます。
手の動きや線の太さ、紙の感触など五感への刺激が加わることで、思考が広がり、頭の中が自然と整理されていく感覚が得られることがあります。

また、アナログな作業に意識を向けることで、デジタル環境から距離を置きやすくなり、思考の切り替えやリフレッシュにもつながります。
結果として、脳がほどよくリセットされ、集中力や創造力を取り戻しやすくなるのです。

5. スマホを遠ざける「デジタルデトックスタイム」

もっとも根本的な脳の休息法は、「スマホを見ない時間をつくる」ことです。
現代人の生活では、目覚めた瞬間から寝る直前までスマホに触れることが当たり前になっており、意識してスマホから離れる時間をつくらなければ、脳は常に情報を処理し続けてしまいます。

そこでまずは、日常生活の中でスマホを使わなくても済む時間帯を見つけて、意識的に「デジタルからの距離」を確保する工夫をしてみましょう。
たとえば、食事中はテレビやスマホをオフにして「味覚に集中する時間」にしてみる、入浴中はスマホを浴室から完全に遠ざけて「身体の感覚に集中する時間」としてみる、などがおすすめです。
また、寝る前の30分〜1時間ほどはスマホを手放し、照明を落としながら音楽を聴く、本を読む、軽いストレッチをするなど、五感を使う穏やかな時間を過ごすのも効果的です。

スマホを別の部屋に置く、アラーム用の目覚まし時計を用意する、充電ケーブルを寝室以外に設置する、といった物理的な工夫を取り入れることで、スマホから距離を取りやすくなります。

この「デジタルデトックスタイム」を毎日の習慣にすることで、脳が情報から解放されてオフモードに切り替わる時間が生まれます。
その結果、思考の整理が進み、疲労感やストレスの蓄積を防ぐだけでなく、心の余裕やクリエイティブな発想も生まれやすくなるでしょう。

おわりに

スマホは私たちの生活に欠かせない便利なツールですが、その便利さゆえに、ついつい長時間触れてしまいがちです。
しかし、使いすぎることで脳に多大な情報が送り込まれ、気づかないうちに処理能力を超えてしまうことがあります。
これが、脳の疲れや思考のもやもや、集中力の低下につながってしまうのです。

だからこそ、意識して「リセットする時間」をつくることがとても大切になります。
脳に休息を与えることで、心も体も軽やかになり、本来のパフォーマンスを取り戻すきっかけになります。
今回ご紹介した5つの方法は、どれも手軽に始められるうえに、継続することで日々の疲れをやわらげ、生活の質を高めてくれるはずです。

朝起きたときや寝る前、ちょっとしたスキマ時間に実践するだけでもOK。
自分の生活スタイルに合わせて取り入れやすいものから始めてみてください。
習慣化すればするほど、脳の調子が整い、思考が冴えやすくなる実感が得られることでしょう。

あなたの脳も、少しの「お休み時間」があることで、より元気に、そして健やかに働いてくれるようになります。
ぜひ、今日から一つでも試してみてくださいね。

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